自分のボディタイプを知ることで、「食の傾向」が分かると、行き先が見えてきます。
面白いことは、ホリスティック栄養学の根幹である「心と体のつながり」が、ボディタイプカウンセリングで、より深く理解することが可能です。
例えば、あなたが、いつも食べたい物や、食べ続けてきた物が、加齢とともに、かえって消化が上手くいかなくなって、アレルギー物質に転じことになるかも知れません。
特定の食材ばかり食べていると、特定の消化プロセスに支障をきたすことがあります。
若いうちは、良いのですが、加齢とともに、消化機能は衰えを見せ始めます。
更に、ストレスが加わると、消化機能への影響は、若さで補うことが出来にくくなります。
「昔に比べて、油っこいものが、食べられない」「食べたいけど、食べると調子が悪くなる」
「若い時に比べて、食べられなくなった(飲めなくなった)」とは、よく聞かれる会話です。
ストレスがあって⇒食べると(特定の食材)⇒消化不良になり⇒アレルギー反応が起こる
さて、食べたがるものには、“Craving(クレービング)”系と“Desire(デザイヤー)系と呼ばれる食物があります。日本語言うと「渇望」系と、「欲求」系という意味ですが、どちらも同じようなニュアンスに聞こえますが、両者には、大きな違いがあります。
デザイヤー系は、「欲求」なので、ある程度は、我慢することが出来ます。
又は、一口、二口食べれば、満足をすることも出来るようなものです。
クレービング系は、その人に必要な量まで与えられていないと、身体が欲するものです。一口、二口では満足することが出来ず、本当に必要な分量まで摂取し続ける可能性を秘めています。
特に無意識に手が伸びる食材などは、クレービング系であると言えます。
特にクレービング系の食材の裏には、精神的なストーリーが隠されています。
例えば、私の場合、「醤油」がクレービング系に属します。元来醤油味が、好きなのか定かではありませんが、その裏には、次のようなストーリーがあります
私は、10代の後半でアメリカに留学する機会に恵まれました。
当時は、“ソイソース”=「醤油」と言っても、アメリカ人の間では、今ほどは、ポピュラーなものではありませんでした。最初に滞在した場所が、典型的な学生寮でしたから、毎日出てくる食材には、無論醤油風味なものなど、全くありませんでした。
懐かしさや、望郷の思いから、日本の味として、醤油を渇望する(クレービング)傾向は、その時から、極めて強くなり、何かにつけて、当時から醤油風味を好む方向に進んだようです。
また、デザイヤー系としては、好きなもの全般ですが、やはり刺激性のある食物を好み、アイスクリームも、甘味というよりも、むしろ冷たい刺激を好んでいる傾向があります。
冷たい飲み物には、冬でも氷を入れたくなるのも、大変面白い傾向ですね。
しかし、これらは、ある程度食べると満足します。
そして、突き詰めていくと、クレービング系である“醤油風味”は、不思議にも、無意識でも、様々な食事内容から、直結することが分かってきます。
これらの内容が、ボディタイプカウンセリングで分かります。
自分の過去の食事の傾向を調べることを、私は「食内観」と命名しています。
ボディタイプカウンセリングの面白いことは、これらのバックストーリーから、ボディタイプカウンセリングの精度が高まってくることです。
クレービング系の食材や味を考える上で、特にホリスティック栄養学で強調したいことは、美味しいと伝わる感覚と、それを心地よいと感じる感覚の2つがあることです。
では、「食によって、心も癒される」のは、食材の成分自体が、脳機能に良い影響を与えることで、ホルモンなどの神経伝達物質の適切な分泌を促すからでしょうか?
それとも、特定の食材を食べたときに、「心地よさ」を感じ、その感情状態を思い出して、「食によって、心も癒される」というのでしょうか?
次回は、ボディタイプの最終コラムとして、「食物が心も癒すのか」という問いについて、私というクライエントの実体験を通して、検証をしたいと思います
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