辞書を引けば、エモーションは、感情(情動)と翻訳をされていますが、ここでいう「エモーション」は、言葉にする必要のない個人の独特な気持ちのことで、その人自身の胸の内で何かを感じている感覚のことです。
実は、このエモーションにこそ、本当の「心の力」が宿ります。
特定の同じ体験をしても、人により、その体験を、どのように受け止めたかによって、感情状態に、違いが生じます。
その違いを生み出すのは、其々の意識であり、その意識によって生まれる「エモーション」から、最終産物である感情の種類になります。
その内容を分析すると、はじめて「感情内容」を表現することに繋がります。
感情内容になってしまうと、そこは「思考」の世界であり、実際には、その前段階で感じている感覚が、「エモーション」です。私は、「思考」よりも、むしろ、この「エモーション」に目付けをおくことが、大事だと思っています。
さて今日は、このe-Motion(エモーション)が、何よりも重要であるというお話です。
一般的には、マインドフルネスでは、「思っていること」「考えていること」「感じていること」に、気づくことが大事と言っていますが、人は、気づいたときに、その内容を分析して、振り分けては、心の中で、「言葉」にしてしまう傾向があります。
それは、思考中心の生活を余儀なくされているので、しかたのないことかも知れません。
その瞬間に、感情が現れて、思考として、特定の表現をされてしまいますね。
例えば、「悲しみ」「喜び」「苦しみ」「感謝」と表現される感情の種別です。
しかし、分析されて、振り分けられたこれらの感情も突き詰めれば、自分にとって、端的に快適か、不快か、普通の状態かという、極めて限定された3つの情緒になっているはずです。
これをエモーションと呼びますが、何か、特定の感情を生み出すための火付け役と言っても良いでしょう。
エモーションは、英語では、emotionと書きますが、何かを突き動かすためには、極めて重要な情緒にです。
語源ですが、eは、エネルギーのeです。
エネルギーとは、波動のことを指しています。
次に続く、motion(モーション)とは、動作、動き、振る舞いです。
従って、エモーションは、「波動の振る舞い」ということになります。
量子の世界を学ぶと、この波動が、私たち物質世界(体も含めて)のあらゆるものを突き動かす原動力になっています。
感動する場面に遭遇した時、胸の中心から“こみ上げてくる”感覚、辛いことや、悲しいことがあったとき、“胸の中心が締め付けられる”感覚。
これらの感覚は、頭の中で言葉にする前に、快適か、不快であり、その人しかわからない、独自の情緒です。
分かりますよね? それが、e-Motion(エモーション)です。
エモーションが、本当の意味で心の力になることは、英語の語源からも知り得ることができます。
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