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消化と吸収を助ける「ヨガ的な食事」⑮【by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】



 ここ数回のブログのネタは、食事中はテレビを見ちゃダメ、「この後、なにやるか……」とか考えちゃダメ、ストレスもっとダメ……毎回、「やっちゃダメ」なことが増えて、モーゼの十戒みたいになってきました。

 どうでしょう?

 皆さんはうまくできそうですか?

 そもそも、覚えられますか(笑)?

 食事や栄養についてお話をさせてもらった時、「今日学んだことを、ご家族やお友達にどう伝えるか、ご自分の言葉で書いてみてください」とレポートをお願いすることがあります。 

 消化の講義の時に、素晴らしい回答を書かれた方がいました。

 「食事の時は、その瞬間、その味に最大限集中してください。

 何も難しいことではありません。食事の時は『食べることを心から楽しむ』だけでいいのです」

 まさに、その通り!

 本当に大事なことは、いつでもシンプルです。もともとシンプルなことを、あえて難しく面倒にする必要はありません。

 消化に悪い食べ方を考えていくと、「テレビを見てはいけません」とか、「心配ごとにとらわれてはいけません」とか、長いリストになってしまいます。

 でも、必要なのは、「食べることを心から楽しむ」だけ。

 それができている時は、テレビ番組を食い入るように見つめることも、返信するメールの文章を考えることもできません。

 ですから、テレビやストレスが消化システムにどれだけ悪影響をおよぼすのかを理解できたら、食事中は十戒を忘れてけっこうです。

 「食べることに集中して、心から楽しむ」ことだけ、意識してください。

 それが、あなたがご自分の消化システムにできる、最大のサポートになります。

 もう一人、別の生徒さんの回答もご紹介しておきましょう。

「イライラしながらとりあえず空腹を満たしたり、これを食べたら身体に悪いだろうかと過度に考えたり、食べた後で何らかの罪悪感を抱いたりするような食べ方では身体の栄養にならず、不安に感じたように身体に影響が出ると思います。食事は、楽しい!美味しい!と感じてこそ、しっかり身体と心の栄養になります。また、そう感じて食べた食事であれば、少々内容に問題があったとしても身体に悪影響は出ないと思います。身体が食べたいと感じたものを、楽しい・美味しいと食べることが大切です」

 両サイドを上司に囲まれたランチとか、食事の時間が5分もないとか、仕方のない事情で食事を楽しめないこともあるでしょう。

 でも、そんな事情もないのに、わざわざ自分から心配や罪悪感のネタをいろいろと作りだして、好き好んで食事を楽しめなくしている人もいます。その場合は意識を変えて、「楽しめない食事」を終わらせ、「心から楽しめる食事」をスタートさせた方がいいですね。

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