「●●さんなら、私の気持ちが、分かりますよね」と、言いますが、これは、所詮無理なことです。
一般的には、心のことを英語では、Mind(マインド)と呼びますが、正確には、思考を指しています。
「いま、あなたは、何を思っていますか?」
「何を考えていますか?」と他人から聞かれたとき、私たちは、初めて客観的に、自分の心について注意関心を向けることになります。
マインドフルネスは、この心の状態に、自らに気づいて、客観視することです。
なぜなら、みなさんお気づきのように、一日に繰り出される「思考」の95%は、無意識であり、潜在意識レベルから、自動的に生み出されている結果です。
ですから、自分の心の状態に、いつも気づかないでいることは、食べ物の良し悪しで言えば、何を食らっているのか、分からない状態が、慢性的に続くことになります。
とても怖いことです。
読者の中には、「食」に気を付けている方、多いですよね?
悪しき食物が、体を害すると同じに、悪しき思考が、体を害することは、明白です。
95%が、潜在意識からの思考であり、残りの5%が、顕在意識であれば、食べている食事の95%について、無頓着であることと同じになります。
さて、問題は、ここからです。
食べ物とは異なり、心には、思考という理屈でわかる世界と、感情という理屈では、分かりづらい世界が存在しています。
どういうことかというと、思考内容を他人に説明することは、容易です。
「これから、買い物に行こうと思っていました」
「何を買おうか、考えていました」 こんな感じになります。
また、客観的に見れば、これらの思考について、自問自答することもできます。
BUT!
お気づきですか?
すべての思考には、例外なく「感情」という、別次元の情緒が、付帯しています。
自分の感じている「感情状態」だけは、残念ながら、「思考」のように、他人に知らせることは出来ません。
「そんなことないよ」
「いま、どのように感じているの?」と聞けば良いと思われるかもしれません。
しかし相手が、口からでる答えでは、いつも「思考」になってしまいます。
例えば、一見は、感情を説明する言葉として、「嬉しい」「悲しい」「ありがたい」「憎らしい」「すごく感動した」と言われても、実際には、「思考」をベースにした感情表現をしているだけなのです。
正確な「感情状態」は、本人だけにしかわからない。
他人は、相手の感情状態を、思考として認識して、その感情表現は、「自分だったら、こんな感じ」に置き換えています。
故に、「人の気持ちがわかる」と言いますが、嘘です。
正確には、人の感じている感覚を、自分に置き換えたら・・・が正確です。
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