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「人は、なぜ瞑想するのか?」【by 平田ホリスティック教育財団 理事長:平田進一郎】


 昨今、「瞑想」という二文字は、年間のGoogle検索ボリューム160,000を超え、ヤフー検索ボリューム40,000を超えています。


かつては、仏教や、一部の宗教家がするものとして考えられていた「瞑想」も、今では、マインドフルネスのブームから、一般的な人々にも関心の輪が広がっています。


ですから、「瞑想してますか?」と言っても、決して「胡散臭い」とは思われないし、アメリカでは、メディテーション(瞑想)するのは、ビジネスマン、アスリートの常識とも言われるようになりました。日本でも、近い将来、そのような時代が来ることでしょう。


では、「瞑想」とは、何でしょうか? 何故するのでしょうか?


人間にとって、「瞑想」を習慣化することで、生理学的、且つ精神学的な恩恵があることは、証明済みです。


最近、旅をして体験したことは・・・


温泉に入るときの「黙浴」


食事をするときの「黙食」


そして最後は、 「黙想」=「瞑想」になります。


黙って何かをすることで、そのことに集中できるのです。


ある人が、次の質問をしました。


「あなたは瞑想中に何を考えていますか?」

「心の中では、何が起きているのでしょうか?」


皆さん、いかがでしょうか?


もしあなたが、どこかの高僧が、瞑想している姿を見て、同じような質問をしたいと思っているなら、高僧は、次のように答えるでしょう。


「あなたが見ているものは、私の体の中に感情を生み出すための行為です。瞑想や祈りとは、感じることなのです」


多くの瞑想者は、目をつむって瞑想を始めると、雑念、妄念が浮かび上がります。

今、気になっていることや、将来的に気になること、又は、過去に起きた出来事を思い出しては、次から次に、特定の思考が、頭の中をクルクルと回ります。


瞑想をするたびに、このような思考が、生まれてくるなら、かえって瞑想が続かない人が多くなることはうなずけます。


「瞑想」とは、ただ漠然と目をつむることではありません。


まず、生理学的な観点から説明すると、本来は、瞑想すると、脳波が安定して、極めてリラックスした状態になります。


私たちの脳波は、日常的(主に日中の活動時間)には、ベータ波(高・中・低)の三段階のどこかにあるのが、一般的です。

分かりやすく言うと、興奮状態や、色々なことを思考している時は、脳波は、ベータ―波を刻みます。


この時、自律神経系は、交感神経が優位な状態になります。

日中の活動時間帯は、主に交感神経が優位になりますね。


反対に、夜間(就寝)は、ベータ波からアルファ波、シータ波、デルタ波と脳波が変わり、リラックス状態からトランス状態、そして昏睡状態へ移行します。


色々なことを思考して、眠れないのは、この脳波が、上手く移行されないで、ベータ波を刻んでいるからです。


適切な移行が行われれば、それに準じて、自律神経系も、昼間の交感神経から、副交感神経が優位な状態になっていきます。(極めてリラックスした状態)


「休息」、つまり睡眠が、体を回復させる理由は、副交感神経が優位になって、免疫力が上がり、栄養素の消化吸収も高くなっていることが、その要因の一つです。

ですから、体にとっては、とても良い状態になります。


正しい「瞑想」を行うことで、生理学的には、思考が働いているベータ波から、アルファ波、シータ波へ脳波が変わることが、瞑想の科学的な根拠です。


前述の通り、頭の中で思考を働かせている瞑想者は、本当のリラックス状態になっていないことが明らかになりました。


面白いことに、人によっては、むしろ目を開けている方が、リラックス状態にある人がいました。


当カレッジのリトリート研修では、米国ハートマス研究所の計器を使い、波動測定をしていますが、実際に、開眼状態から、瞑想に入り出すと、波長が乱れるケースを体験しています。


これでは、瞑想をしても、思うような成果が得られないと同時に、瞑想をすることすら習慣化するのは、難しいと言わざるを得ないでしょう。


他にも、瞑想前と、瞑想後(正しい瞑想という意味ですが・・・)に、免疫グロブリンの変化についても、数百名の実体験による追跡データがあります。


多くの人は、「論より証拠」


今日は、瞑想をすると、生理学的に、どのようになるのか、というお話をしました。


次回は精神学的な恩恵について触れたいと思います。


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